突く力の加減
レッスンやファイティングで力任せに突く人がいますが、フェンシング(エペ)は剣の先端の押しボタン(750gの重さのバネ)のスイッチが入れば良くて、それには剣先を標的の面に垂直に軽くタッチするだけでOK。フェンシングは、ボクシングのようにパンチのパワーで相手にダメージを与えるスポーツではありません。反動をつけて突いたり、剣先に力を入れたり体重を乗せると、タイミングが遅れたりタッチをミスしたり、ケガをする原因にもなります。
一方で、恐る恐るそっと突くのもダメ。突きを成功させるにはスピードが不可欠だからです。
注意①アロンジェブラ(腕の伸ばし)を素早く行うことは、リーチを最大限に利用することに加え、剣先をターゲットに向かって加速させる。
注意②タッチには剣先に過度に体重を乗せない、重くしない。(振り込みの場合は剣先に体重を乗せるけど弾く感覚です)
相撲の立ち合いみたいに全体重を剣に乗せてくる人いるけど怖いからやめてください(笑)
力の入れ過ぎはタッチした後に露見します。ゴルフに例えるとインパクト後のフォロースルーです。タッチ後も腕はフィニッシュまで伸ばしておくべきで、タッチした後の距離の詰まりはベント(剣の曲がり)をつけて圧力を逃します。ベントが大曲がりになる場合は間合いが近過ぎるか下半身でファントを支えていないことが原因です。ベントはフェンシングを決闘からスポーツに変えたユニークなアイデアですよね。適切なベントを意識することは相手との間合いを意識することです。ただし、ベントを意識し過ぎてポイントが寝てしまいスイッチが入らない場合がありますので注意しましょう。
さあ、練習しよう!